Q&A
個人再生の手続きに家族の貯金は影響しますか?
1 財産の考え方はあくまで個人単位が原則
個人再生を行うにあたって、そもそも個人再生を行わないと返済していけない状況なのか、清算価値はどの程度あるのかを考える必要があります。
その際に、自分自身の財産だけを基準にして考えるのか、家族の財産も含めて考える必要があるのか、気になる方もいると思います。
結論から申し上げますと、原則として個人単位で考えていくことになりますので、例えば家族の貯金が多額だからといって個人再生できない(個人再生しなくとも払っていけるはずだ)と判断されることはないですし、清算価値を検討する際にも家族の財産が清算価値に計上されることはありません。
2 家族の貯金と自分の貯金の境界
基本的には銀行口座の名義で誰の財産かの判断をします。
夫婦共働きであったり、子がすでに社会人となっていて独自の収入を得ている場合などは、あまりこの点で問題が生じることは少ないでしょう。
他方で、専業主婦やまだ学生である子の貯金が多額である場合は注意が必要です。
名義人自身に収入がない以上、その預貯金の出どころはどこかという話になるためです。
毎月必要な生活費相当額を送金している分には特に問題ないですが、それを超えて本人から家族へ資金が移っているとなると、その預貯金は実質的には家族の財産ではなく本人自身の財産とみられる可能性があります。
3 その他の注意点
同様の問題は預貯金以外にも同様に当てはまります。
例えば、銀行預金ではなく現金で持っているとしても、必要以上に不当に大きな額を渡しているのであれば、それは実質的に本人の保有している現金と考えられます。
また、家族名義の保険であってもその保険料を支払っているのが本人だということであれば、その保険は本人の財産として考え得ます。
要はその財産のもとをたどったときにどうなるか、という視点が大事になります。
4 資産隠しと評価されないように注意
以上のように、基本的には個人再生を行うときに家族の財産は関係ないものの、不必要な資金移動があったりすると、家族名義になっていても申立てを行う本人自身の財産とみなされる可能性があります。
申立後に裁判所や個人再生委員から指摘を受けてこうした事態が判明すると、いわゆる資産隠しをしているのではないかという目で見られてしまい、非常に印象が悪いです。
家族に一定の財産がある場合には、その財産がどのように形成されたものなのかを事前に弁護士に説明しておくとよいでしょう。
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